一昔前は日照率が一番悪い北陸の地方で太陽光発電ができるなんて思っている人は殆どいなかったでしょう。
しかし冬の北陸で太陽光発電は相当厳しそうな気がする🤔
— 成田 英人㌠ (@sheep_counter) January 4, 2024
糖の吸収を抑え… ピッタリ🍵
東京🗼は雪❄️だというのに晴れ☀️てきた💦 それにしても連日雨の☔北陸に太陽光パネルなんて如何なものか、それで勝手に電気料金に乗せて来る、今度はガソリン⛽️かよ💢 pic.twitter.com/jX9xxRonNs— syo- (@syo62057017) December 19, 2024
ですが、今は太陽光パネルの技術が向上し、北陸エリアでも太陽光発電をするお宅をちらほら見かけるようになりました。
ですが、やはり北陸エリア(石川、富山、福井など)で太陽光発電を導入する際、「元が取れないのでは?」と不安に感じている方も多いです。
そこで今回は、北陸地域における太陽光発電の設置理由や、そのメリット、さらに効果を最大限引き出すためのポイントを分かりやすく解説します。
電気料金が高騰する中で注目されている「太陽光発電システム」ですが、SNSなどでは「設置しても意味がない」「北陸では元が取れない」といった意見も見られます。果たして本当にそうなのでしょうか?その真相を、具体的な根拠を交えながらお伝えしていきます。
太陽光発電の効果について
太陽光発電には主に2つの大きな効果があります。
自家消費
1つ目は、発電した電気を自宅で使う「自家消費」です。これにより、電力会社からの購入電力を減らし、電気代を節約できます。
太陽光発電で生成された電気は、まず自宅内で使用されます。この過程を「自家消費」と呼びます。つまり、自分で発電した電気を自分で使うということです。
例えば、家で使う電力が1000kWhだとしても、そのうち自家消費した分は太陽光で賄っているため、電力会社から購入する電気は不要になります。
仮に、発電した電気のうち500kWhを自家消費した場合、1000kWhの使用量のうち、電力会社から請求されるのは残りの500kWh分(1000kWh-500kWh)です。
売電
2つ目は、発電した電気の余剰分を電力会社に売る「売電」です。これによって収入を得ることが可能です。
売電について、近年では単価が低くなり、あまり意味がないと言われることもあります。確かに、売電単価は年々下がっていますが、我が家条件でシミュレーションしてみます。
我が家は福井県福井市でオール電化であり、月平均2万円の電気代がかかっています。太陽光発電システムを6kW採用して、南側の屋根に設置したとすると、年間の売電金額はなんと66,997円となります。月平均で5,500円程度の収入になります。
2024年度に新規で設置された場合、住宅用の売電単価は15円です。上記シミュレーションは南側の屋根設置とかなり好条件ではあるものの、北陸であってもこれぐらいのポテンシャルが見込めるのは驚きです。
このように、年間6万円以上の副収入があれば、家族旅行に出かけたり、美味しい食材を買ったりと、さまざまな楽しみが広がります。
太陽光発電については、根拠のない噂も多いため、そうした情報に流されてしまうと、知らず知らずのうちに損をすることになりかねません。注意が必要です。
設置コストの現状
「昔より売電単価が低いから設置しても意味がない」と思われがちですが、実際には現在の設置費用は過去に比べて大幅に安くなっています。
たとえば2012年頃は、太陽光発電システムのkW単価が50万円程度でした。しかし、現在では25~30万円程度にまで下がり、5kWのシステムで120~150万円ほどで導入可能です。
光熱費の年間削減効果が約12万円と仮定すると、10~12年で設置費用の元が取れる計算になります。
北陸エリアでの太陽光発電、設置効果はあるの?
北陸地域では「冬の天候が悪いから、太陽光発電は効果が薄いのでは?」と感じる方も多いかもしれません。しかし、実際のデータに基づくシミュレーションを見てみると、意外な結果が得られます。今回は北陸3県における年間の発電量と経済効果についてご紹介します。
石川県金沢市の場合
金沢市の場合、導入後の光熱費削減額は年間で11.4万円と試算されています。
年間の総発電量は5,358kWh(月平均446kWh)で、これは2人以上の家庭の年間平均電力消費量に相当します。
冬場(11月~2月)は発電量が低下する傾向にありますが、その他の季節でしっかりカバーできるため、年間を通じて安定した発電が見込めます。
富山県富山市の場合
富山市でも、同様の条件で算出。5kWのシステムを導入すると、導入後の光熱費削減額は年間で11.3万円と試算されています。
冬季の発電量が少ないのは金沢市と同様ですが、春から秋にかけて安定した発電が得られます。そのため、雪が多い地域であっても、太陽光発電システムの導入は十分価値があります。
福井県福井市の場合
福井市でも、5kWのシステムを導入すると、導入後の光熱費削減額は年間で11.5万円と試算されています。金沢や富山と比べ、やや発電量が多い傾向がありますが、大きな差はありません。
北陸エリアでは、おおよそ5kW程度のシステムで、約12万円の経済効果が期待できると考えてよいでしょう。
北陸でも太陽光発電は十分な効果が期待できる
これらの試算では、月の電気代を約1.5万円のオール電化住宅と仮定し、システム容量も5kWで試算。シミュレーションとしては安全寄りの控えめな数値といえます。
光熱費が高騰している昨今、実際には自家消費の効果がさらに大きくなる可能性もあります。この結果を参考に、太陽光発電システム導入を検討する際の目安にしてみてください。
EV(電気自動車)と蓄電池の活用で太陽光発電を最大限に
太陽光発電を導入する際、次の2つの課題がよく挙げられます。
- 昼間しか発電しない
- 余剰電力が多く、使い切れない
たとえば、5~6kW程度の太陽光発電システムを設置した場合、晴天時には平均して4kW程度の発電が可能です。しかし、余剰電力の買取価格が下がる中、自家消費を増やした方が経済的です。一方で、共働き家庭などでは、平日の日中に発電した電気を十分に活用できないという問題が残ります。
電気自動車で余剰電力を効率よく活用
自家用車を電気自動車(EV)にすると、昼間に発電した電力を充電に活用できます。たとえば、5kWの太陽光発電システムが1日晴天で発電する約20kWhのうち、10kWhをEVに充電した場合、約70kmの走行が可能です(150Wh/km換算、日産リーフの場合)。
土日しか車を使わない家庭なら、晴天日が週に3日あれば、1週間で200km以上の走行エネルギーを賄えます。近年では軽EVも手頃な価格で販売されており、太陽光発電との組み合わせでさらに経済的な運用が可能です。また、200Vコンセントを設置するだけで簡単に充電環境を整えられるため、初期費用も抑えられます。
蓄電池で昼間の電気を夜間や災害時に活用
共働き世帯や、通勤で車を頻繁に使う家庭には、住宅用蓄電池の併設が効果的です。蓄電池を利用すれば、昼間に発電した電力を夜間や雨天時に使用できるため、電力の自給自足を実現しやすくなります。
特に5~10kWh程度の蓄電池は人気があり、太陽光発電システムとセットで導入すれば、条件によっては15年程度で初期投資を回収できることもあります。ただし、北陸エリアは電気料金が比較的安いため、費用回収にやや時間がかかる場合があります。そのため、災害時の備えも含めた視点で導入を検討するのがおすすめです。
蓄電池の詳細や活用方法について知りたい方は、関連情報をチェックしてみてください。
まとめ
太陽光発電システムに対して、訪問販売の影響でネガティブな印象を抱いている方もいるかもしれません。ですが、信頼できる業者による適切な施工が行われれば、雨漏りなどの心配もなく、10年以上のメーカー保証が標準で付く安心な設備です。
電気料金の高騰が続く中、自己防衛策として太陽光発電を導入する価値は、雪が多い北陸エリアでも十分にあります。正しい知識を持ちながら、シミュレーションを活用して検討することで、より効果的に活用できるでしょう。
ぜひこの機会に、太陽光発電や蓄電池の導入を前向きに考えてみてはいかがでしょうか。次回の記事では蓄電池について詳しくご紹介しますので、ぜひご期待ください。
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