北陸電力の電気料金は高い!電気の内訳とプラン|値上げ推移と節電対策

電気

北陸電力は富山県、石川県、福井県の一部、岐阜県の一部に供給している電力会社です。

北陸電力の電気料金が上昇している現状、今後さらに上がるのではと心配されている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、電気料金の推移やその背景をわかりやすく説明し、北陸電力の電気料金プランの種類について詳しく解説していきます。また値上がりする電気料金の対策方法についてもご紹介します。

ぜひ今後の参考にしてください。

北陸電力の電気料金はどう変化しているのか?

北陸電力の電気料金は、今後も上昇する可能性が高いとされています。経済産業省は2023年5月19日、北陸電力による家庭向け電気料金の値上げを承認しました。この結果、2023年6月から規制料金が平均約40%引き上げられています。

夏場(8月~10月)には、国の「酷暑乗り切り緊急支援」によって電気料金の一部が軽減されましたが、11月以降の追加支援策については未定です。そのため、さらなる値上げの可能性があると見られています。

出典:新電力ネット

電気料金の上昇には、火力発電に使われる化石燃料(石油、石炭、天然ガス)の価格高騰が大きく影響しています。2020年から2022年の間に、これらの燃料費は5~8倍にも増加しました。北陸電力は発電のほとんどを火力に依存しており、その燃料をほぼ全て海外から輸入しています。このため、仕入れコストが大幅に増加し、経営は赤字に転落しました。

一部では燃料価格が安定しつつあるものの、価格上昇の主要因となった「ロシア・ウクライナ情勢」は依然として解決の見通しが立っておらず、2020年以前の価格水準に戻るのは難しい状況です。

北陸電力の電気料金とその内訳

出典:https://www.rikuden.co.jp/ryokinshikumi/

北陸電力の一般家庭向けの電気料金は、以下の3つの要素で構成されています。

項目 内容
① 基本料金 契約しているプランや契約容量によって決まる料金です。ご家庭向けのプランは11種類あり、現在のプランが適切かを見直すことで節約につながる場合があります。
② 電力量料金・燃料調整費 実際に使用した電気量に基づく料金です。内訳は電力料金単価×使用量(kWh)と、燃料価格の変動分を反映した燃料費調整額で構成されています。
③ 再生可能エネルギー賦課金 太陽光や風力など再生可能エネルギーの買い取り費用を反映した料金で、電気の使用量に応じて計算されます。

① 基本料金とは?

基本料金は、契約中のメニューや契約容量に基づいて決定される固定料金です。北陸電力では、家庭用プランが11種類用意されており、ご家庭の電気の使い方に合ったプランを選ぶことでコスト削減が期待できます。この機会に見直しを検討してみるのも良いかもしれません。

② 電力量料金・燃料調整費とは?

電力量料金は、使用した電力量に応じて支払う変動費です。その計算方法は以下の2つから成り立っています。

  • 電力料金単価 × 使用量(kWh)
    プランごとに設定された単価に基づき計算されます。
  • 燃料費調整額
    過去3ヶ月間の化石燃料(石炭、石油、天然ガス)の価格変動を反映した金額です。
    日本の電力は主に輸入燃料に依存しているため、価格は為替や国際情勢の影響を受けやすく、今後さらに上昇する可能性があります。

③ 再生可能エネルギー発電促進賦課金とは?

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)は、再生可能エネルギーの買い取り費用の一部を利用者が負担する形で反映される料金です。計算方法は以下の通りです。

  • 再エネ賦課金単価 × 月の電力使用量

この単価は国によって毎年見直されますが、FIT制度の継続や再エネ導入目標の達成状況を考慮すると、今後も負担が続く可能性が高いと考えられます。

北陸電力の電気料金プラン一覧

北陸電力の家庭向け電気料金プランは、規制料金自由料金の2つに分類され、それぞれ以下のようなプランが用意されています。

北陸電力の電気料金プランには「規制料金」と「自由料金」の2種類があります。規制料金は、電力自由化以前から提供されているプランで、燃料費調整額に上限があるため、急激なコスト変動が反映されにくい特徴があります。しかし、経過措置として提供されており、将来的には廃止される予定です。一方、自由料金は電力自由化後に作られたプランで、料金設定がより柔軟になっています。契約中のプランは、検針票や北陸電力の「ほくリンク」で確認できます。

規制料金プラン

  • 従量電灯B/C

自由料金プラン

プラン名 特徴
従量電灯ネクスト シンプルな料金体系で、幅広い家庭で利用可能なプラン。
使っておとくライト 電力使用量に応じてお得になる仕組みを採用。
節電とくとく電灯 節電意識の高い家庭に向けたインセンティブ付きのプラン。
くつろぎナイト12 オール電化住宅向けで、夜間の電気料金が特にお得になるプラン。
エルフナイト8/10 新規受付終了。夜間利用向けの旧プラン。
エルフナイト10プラス 新規受付終了。夜間利用のさらなる拡充を図った旧プラン。
深夜電力A/B/C/D 新規受付終了。深夜専用の電力プラン。

注意点

  • 「くつろぎナイト12」はオール電化住宅専用のプランです。
  • 一部プランは新規申し込みを終了しているため、現在利用可能なプランについては北陸電力の公式サイトで確認する必要があります。
  • 東京電力エリアでは、これとは異なる料金プランが提供されています。

北陸電力の電気料金プランのメリット・デメリット

メリット

・ポイントが貯まる
対象プランに加入し、「ほくリンク」と「電気deポイントプラス」に登録することで、電気料金や契約年数に応じて最大0.7%のポイントが付与されます。対象プランには「従量電灯ネクスト」や「くつろぎナイト12」などがあります。

・セット割引が適用される
提携ガス会社の料金プランとセット契約すると、割引が受けられます(詳細は提携ガス会社に依存)。

デメリット

オール電化向けプランが1種類しかないため、選択肢が限られる場合があります。

北陸電力の電気料金プランについて

北陸電力が提供している電気料金プランを詳しく解説します。これらのプランは、電力自由化以前から継続されている規制料金と、自由化以降に導入された自由料金の2つに分類できます。

ここでは、電力自由化前から利用されている規制料金プランについてご紹介します。

従量電灯B

北陸電力の「従量電灯B」は一般家庭向けのプランで、使用した電力量に応じて段階的に料金が変動します。電気を多く使うほど、単価が高くなる仕組みです。

区分 単位 料金(消費税10%)
基本料金 10A 302円50銭
15A 453円75銭
20A 605円00銭
30A 907円50銭
40A 1210円00銭
50A 1512円50銭
60A 1815円00銭
電力量料金 ~120kWh 30円86銭
121kWh〜300kWh 34円75銭
301kWh〜 36円46銭

 

従量電灯C

北陸電力の「従量電灯C」は、家庭や商店、事務所向けの料金プランです。使用量に応じて料金が段階的に変わり、多く使用するほど単価が高くなります。

区分 単位 料金(消費税10%)
基本料金 1kVA 302円50銭
電力量料金 ~120kWh 30円86銭
121kWh~300kWh 34円75銭
301kWh~ 36円46銭

北陸電力の自由料金

自由料金のプランをご紹介します。

従量電灯ネクスト

北陸電力の「従量電灯ネクスト」は、一般家庭向けの電気料金プランで、使用量に応じて段階的に料金が変動します。使う量が増えるほど単価が高くなります。

区分 単位 料金(消費税10%)
基本料金 10A 302円50銭
15A 453円75銭
20A 605円00銭
30A 907円50銭
40A 1210円00銭
50A 1512円50銭
60A 1815円00銭
電力量料金 ~120kWh 30円82銭
121kWh~300kWh 34円71銭
301kWh~ 36円42銭

このプランは、使った電力量に応じて3段階の料金が適用されます。

使っておとくライト

北陸電力の「使っておとくライト」は、家庭向けの電気料金プランで、120kWhまでの使用量が定額で提供される点が特徴です。

区分 単位 料金(消費税10%)
基本料金 ~3kVA(30A) 4325円50銭
3kVAを超える1kVA 302円50銭
電力量料金 121kWh~ 35円75銭

節電とくとく電灯

「節電とくとく電灯」は、家庭向けの電気料金プランで、使用量に応じて料金が3段階に分かれています。電力使用量が増えると、単価も高くなります。また、指定の節電日に協力すると割引が適用されるのが特徴です。

区分 単位 料金(消費税10%)
基本料金 10A 302円50銭
15A 453円75銭
20A 605円00銭
30A 907円50銭
40A 1210円00銭
50A 1512円50銭
60A 1815円00銭
電力量料金 ~120kWh 30円82銭
121kWh~300kWh 34円71銭
301kWh~ 36円42銭

このプランでは、節電に協力することで特典を受けられ、家庭の電力使用状況に応じた料金が適用されます。

くつろぎナイト12

北陸電力の「くつろぎナイト12」は、オール電化住宅向けの電気料金プランです。特に、夜間(20時~翌8時)の使用が割安となるのが特徴です。

区分 単位 料金(消費税10%)
基本料金 ~10kVA 2255円00銭
上記を超える1kVA 302円50銭
電力量料金(夏季昼間) 平日8時~20時 39円87銭
電力量料金(その他季昼間) 平日8時~20時 39円87銭
ウィークエンド(休日) 8時~20時 33円80銭
夜間料金 20時~翌8時 26円98銭

夏季の期間
毎年7月1日から9月30日までが「夏季」となり、昼間の料金が適用されます。

このプランは、特に夜間の使用が多い家庭に適しており、夜の時間帯に安価な料金が適用されるため、オール電化住宅にぴったりの料金プランです。

環境に配慮する方におすすめ「アクアECOプラン」

北陸電力では、環境意識の高い方に向けたオプション「アクアECOプラン」を用意しています。このプランを利用すると、1kWhごとに2円20銭の追加料金を支払うことで、水力発電100%の電力を使用することが可能です。さらに、CO2排出量が実質ゼロになる点が大きな魅力です。

加入条件
  • 北陸電力のWebサービス「ほくリンク」への登録が必要です。
対象プラン

以下の料金プランで利用できます:

  • 使っておとくライト
  • 従量電灯ネクスト
  • 節電とくとく電灯
  • エルフナイト8/10
  • エルフナイト10プラス
  • くつろぎナイト12
  • 高負荷率電灯
  • 低圧電力ネクスト
  • 低圧電力Ⅱ
  • 低圧季節別時間帯別電力

北陸電力の電気料金の値上がりに対する対策

電気料金がどんどん高くなっています。このままでは家計に大きな影響を及ぼすため、早めに対策を講じることが重要です。基本料金は減らせませんが、「電力量料金」や「再エネ賦課金」は使い方次第で削減可能です。節電を心がけることも大切ですが、限界があります。そこで、以下の2つの方法で北陸電力から購入する電気量を減らすことができます。

1. 太陽光発電を導入する

太陽光パネルを設置し、発電した電気を自宅で使用することで、電力会社から購入する電気の量を減らせます。初期費用は高いですが、長期的にはその費用を回収でき、結果的にお得になります。さらに、国や地方自治体による補助金を活用すれば、初期投資を抑えられることもあります。

2. 蓄電池を導入する

太陽光パネルだけでは、夜間や曇りの日に発電できず、電力会社から電気を購入しなければならないことがあります。そこで、蓄電池を設置すれば、昼間に発電した電気を夜間や天候の悪い日に使えるようになります。また、余った電気は売電できますが、売電価格は年々低下しており、2024年には16円/kWhにまで下がっています。そのため、売電よりも自家消費を目的にする方が、電気代削減に効果的です。昼間に発電した電気を無駄にせず、自家消費するためにも蓄電池の導入がおすすめです。

 

 

 

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